1.事案の概要
建設業を営む従業員30名の会社様が社長の高齢に伴い、社業を廃業することを決意。2年以上から廃業を企画し、兼ねてより従業員にも伝えていたところ、廃業を理由に解雇をした1か月後にユニオン(労働組合)から当初5名の解雇無効と未払賃金請求の団体交渉を申し入れられたとしてご相談をいただいた事例です。
2.ご相談時の課題
会社としては予てより従業員にも伝えていたため、請求は寝耳に水でした。ユニオンからは毎日のように会社に電話が来て、会社の憲法違反や労働基準法違反を糾弾。更に従業員5名がユニオンに加入し、混乱状態になりました。会社としては法的判断の難しさやユニオンの強硬なやり方に対応するため、弁護士を選任。会社は解雇予告手当も支払っていた事案です。ユニオンはこの間の未払賃金や過去の労基法違反などの理由に従業員1人につき200万円を請求してきました。
3.当事務所の対応
当事務所では、さっそくユニオンの主張を一つずつ法的に整理。廃業を前提とする解雇であり、解雇は有効と判断しました。他方で、過去の労基法違反(休憩時間の取り方、残業代等)で調整が必要になり、これに生活に窮する従業員の支援を加算して労基法違反の対象従業員は一人50万円、そうでない従業員は一人30万円の支給を提案しました。社長も長年お世話になった従業員と最後の最後で決別まではしたくないという思いもありました。
また、事前に社長と団体交渉のシュミレーションを行い、当日の司会進行・ユニオンへの対応など全ての段取りを弁護士事務所の方で対応しました。
4.解決結果
当初は当該提案に対してユニオンから強い反発を受けましたが、最終的には2回目の団体交渉で了承を得、合計400万円(請求額の20%)で和解を成立させました。
5.本件のポイント
廃業に基づく解雇は有効であることを強く主張し、またユニオンの数々の主張を全て法的に精査して法と証拠で反論したことでその請求を大きく減じることに成功しました。
6.顧問契約だからこそできた支援
本件は従前顧問契約を締結していた会社ではありませんでしたが、ユニオン対応から複数の法令違反も判明したため、事業継続の会社であれば今後この点の改善支援を顧問契約により対応することで改善を図ることができる事案でした。
団体交渉で弁護士の支援をお求めの経営者様がいらっしゃったら是非お気軽にご相談ください。
